1/22/2023

ムサビ校友会からのお知らせメール January 2023

新しいうさぎ年が始まりました。
今年一年、良いお年でありますように。

今年最初のお知らせです。

“神舘美会子さんが本を出版されました”

神舘美会子さんが「多文化都市ニューヨークを生きる」—花伝社、というタイトルの本
を出版されました。(1月25日発売)
そこで、この本を書くことになったきっかけ、本の内容やご苦労に付いて神舘さんに伺
いました。
神舘さんは長年、生活のためにテキスタイルデザイナーとして働いてきました。そして
世界を巻き込んだ金融危機リーマンショックの真只中、2008年にそれまで働いてい
た繊維会社をレイオフされました。神舘さんの他にも数人が解雇になり、その内の一人
に日本人男性のデザイナーがいました。
「これから何をやろうかな」日本人男性のデザイナーの彼が呟きました。そこで神舘さ
んが彼に言いました。「あなたのヒスパニックコミュニティーでの体験を書いたらどう
?」
「会社にいた頃、私たちデザイナーたちは昼休みなどにしょっちゅう家族の話などを
ていたんです。その中でも彼の話はびっくり仰天することがいっぱいで、ニューヨーク
に数十年暮らしている私も、他のアメリカ人のデザイナーたちも一緒に驚いたり、大笑
いしながら私たちは彼の生活体験を聞いていました」
この本の主人公になる、リョウ和田さんは、1969年にヨーロッパへ、そして1年後
にニューヨークへやって来ます。滞在を数ヶ月過ぎた頃、数日の旅行で行ったプエルト
リコでプエルトリカンの女性と出会い、いわゆる出来ちゃった結婚をすることに。そし
て彼女とニューヨーク、クイーンズ地区のジャクソンハイツのラテンアメリカン・コミ
ュニティーで3人の子供を持つ家庭を築き、アメリカ主流の白人文化とも、日本とも違
う異文化の葛藤の中で暮らすことになった、というのがメインストーリーです。
確かにアメリカに住む私たち日本人の体験の本はすでに沢山出ています。でもそれら
はほとんど白人の文化や社会にまつわる体験話です。ラテンアメリカの生の体験の本は
ほとんどない。そして今やアメリカの人口構成は大きく変わっているし、ヒスパニック
・ラテンアメリカ人の躍進はすごい、だからそれを書いてみたらって言ったんです」と
神舘さん。

それから数年後、彼が「書いたよ」と神舘さんに連絡して来ました。たくさんのエピソ
ードが書かれていました。けれども本にするには多くの作業が必要です。そこで二人は
話し合いました。
彼が書いたエピソードを元に、神舘さんが本になるための組み立てをし、エピソードを
主軸に背景のアメリカ社会の今日の問題である人種、肌色の差別、銃、麻薬の問題、そ
して人生観の違いなどを織り交ぜて彼女が執筆するということで話は決まりました。
会社を解雇になった時、「あなたの体験を書けば」と気軽に言った言葉が、よもや自分
が書くことになるとは考えてもみなかったけれど、二人で話し合い、何度も彼にインタ
ビューをし、ニューヨークやラテンアメリカの歴史を調べ、時間はかかったけれど、い
ろいろ勉強になったし、楽しい作業でした、と神舘さんは明るく答えてくれました。

「多文化都市ニューヨークを生きる」神舘美会子、リョウ和田、—花伝社

















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企画 :小柳津美香  

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