日本では3月に入るとテレビや新聞で桜の開花予想のニュースが頻 繁に流れます。「桜前線」という言葉はマスコミの造語だそうです が、何処が開花の一番か、前線という言葉はニュースを見る( 聴く)私たちの高揚感を煽ります。必ずしも南から直線で結ぶよう に前線が動いて行くわけではない年も多くあるからです。
ニューヨークに住む私たちは春の訪れを歩道の街路樹をふと見上げ た時、まだ硬いけれども芽吹くその日を待っている小枝に、ぎっし りと行列している蕾や、ブルックリンやクイーンズのタウンハウス の小さな庭に、いち早く冬眠から目覚めた赤紫のクロッカスを雪の 残る硬い土の間に見つけた時に、「ああ、 長かった冬も終わるなあ」と思うのではないでしょうか。
ここニューヨークでは3月は冬と春の間で二つの季節を橋渡する月 です。こんな季節を昔の人たちは、「三寒四温」と言いましたっけ 。
《 依田順子さん、依田洋一朗さん、香川県立ミュージアム特別展、香 川のアート20人、クロスポイント/交差する視線 展に招待出品 》
香川は、江戸時代末期に玉楮象谷(たまかじぞうこく)が香川独自 の漆芸を打ち立てて以来、時代の潮流にとらわれない「ものづくり 」が根ざす文化的環境を継続してきました。
本展は、香川という土地をひとつのクロスポイント(交差する場) として、出品作家の創作活動に焦点を当てようというものです。
出品作家20人は、年齢層も様々で、絵画、彫刻、写真、映像、イ ンスタレーションと、表現方法も多様。それぞれが固有の視点と独 自の手法を備えながら、社会の現状を見据え、 表現の可能性を探求しています。当美術館ではコンテンポラリーア ーティストの企画展は始めてということで力のこもった展覧会が期 待されます。
① “ The River-Yoshinogawa” 2006
Acrylic and Washi on Wood Panel, 80” 120” (226cm 549cm)
② ”Untitled #L-12 (Susquehanna River) 1993
Acrylic and Washi on Wood Panel
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh6cifY2Vze-E-J4JT2G3njcly6Eq28ncieSm7nAvDGLNyn9Q2igB_UWCjpSdq8VjLwGPHE4LOSUyzY47uK2phgo9X2j7y2eBr_DsBUBPnN6FA0HPiUy_1YV9xiXc3WtDyclj1cMKRFmtHX/s200/e4be9de794b0e6b48be4b880e69c97.jpg)
ターを瀬戸内海の島に復活
① ” Living Too Long With A Single Dream (The Great Gatsby)” 2013
Oil on Canvas. 72” 180” (183cm 457.2cm)
② “Somewhere in Time (The Boardwalk) “ 2011
Oil on Canvas. 60” 72” ( 152cm. 182.9cm)
《 CROSSPOINT クロスポイント/交差する視線ーー20の表現》
2017年 4月15日(土)ー6月4日(日)
9:00am—5:00pm (毎週金曜日は 7:30pmまで)
休館日:月曜日(ただし5/1は開館)
香川県立ミュージアム
香川県高松市玉藻町5ー5
展覧会特設サイト: http://cpkagawa.wordpress. com/
筆:神舘美会子
企画、編集:小柳津美香
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