3/28/2017

msb! ニュース March

日本では3月に入るとテレビや新聞で桜の開花予想のニュースが頻繁に流れます。「桜前線」という言葉はマスコミの造語だそうですが、何処が開花の一番か、前線という言葉はニュースを見る(聴く)私たちの高揚感を煽ります。必ずしも南から直線で結ぶように前線が動いて行くわけではない年も多くあるからです。
ニューヨークに住む私たちは春の訪れを歩道の街路樹をふと見上げた時、まだ硬いけれども芽吹くその日を待っている小枝に、ぎっしりと行列している蕾や、ブルックリンやクイーンズのタウンハウスの小さな庭に、いち早く冬眠から目覚めた赤紫のクロッカスを雪の残る硬い土の間に見つけた時に、「ああ、長かった冬も終わるなあ」と思うのではないでしょうか。
ここニューヨークでは3月は冬と春の間で二つの季節を橋渡する月です。こんな季節を昔の人たちは、「三寒四温」と言いましたっけ


《  依田順子さん、依田洋一朗さん、香川県立ミュージアム特別展、香川のアート20人、クロスポイント/交差する視線 展に招待出品 》

現在国内外のアートシーンにおいて精力的に活動する香川県出身および、ゆかりの作家20人を紹介する展覧会ムで開かれることになりました。
が香川県立ミュージア
香川は、江戸時代末期に玉楮象谷(たまかじぞうこく)が香川独自の漆芸を打ち立てて以来、時代の潮流にとらわれない「ものづくり」が根ざす文化的環境を継続してきました。
本展は、香川という土地をひとつのクロスポイント(交差する場)として、出品作家の創作活動に焦点を当てようというものです。

出品作家20人は、年齢層も様々で、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションと、表現方法も多様。それぞれが固有の視点と独自の手法を備えながら、社会の現状を見据え、表現の可能性を探求しています。当美術館ではコンテンポラリーアーティストの企画展は始めてということで力のこもった展覧会が期待されます。

依田順子さんは、順子さん独自の開発による紙を使った表現方法で、長年追求されてきた地図の作品を出品され
ています。

 “ The River-Yoshinogawa” 2006
       Acrylic and Washi on Wood Panel,  80”  120” (226cm 549cm)

②  ”Untitled #L-12 (Susquehanna River) 1993
       Acrylic and Washi on Wood Panel


 依田洋一朗さんは昨年7月のニュースレターで「瀬戸内国際芸術祭」でニューヨーク、42丁目の幻のシアさせたことをご紹介しましたが、今回出品の内の一点は、洋一朗さん独特の筆致の人物たちが多数、広大な屋外のプールのように見える水の中に散在していて、すぐ横の大地にはプールに対して後ろ向きの人物が立っているという、つい考え込まずにはいられない不思議な様相の作品です。
ターを瀬戸内海の島に復活

①   ” Living Too Long With A Single Dream (The Great Gatsby)” 2013
       Oil on Canvas.   72” 180” (183cm  457.2cm)

②   “Somewhere in Time (The Boardwalk) “  2011
       Oil on Canvas.   60”  72” ( 152cm. 182.9cm)

《 CROSSPOINT   クロスポイント交差する視線ーー20の表現

2017年  4月15日(土)ー6月4日(日)
9:00am—5:00pm   毎週金曜日は  7:30pmまで
休館日:月曜日(ただし5/1は開館)

香川県立ミュージアム
香川県高松市玉藻町5ー5

 展覧会特設サイト:   http://cpkagawa.wordpress.com/



筆:神舘美会子

企画、編集:小柳津美香

ニュースレターの発行は毎月1回です。情報記載ご希望の方は20日迄にご連絡をお願い致します。musabiusa@gmail.com